少しずつ、その全貌が明らかに!デジタル庁とは?デジタル庁が担う役割と業務とは?

菅総理は2020年12月4日の記者会見で以下のとおり発言。

デジタル化の司令塔となるデジタル庁は、来年秋の始動を目指して、現在、急ピッチで作業を進めています。情報システムの関係の予算を一元的に所管し、各省庁に対して勧告、是正ができる強い権限を持たせます。民間から100名規模の高度な専門人材を迎え、官民を行き来しながら、キャリアアップできるモデルをつくります。

令和2年12月4日菅内閣総理大臣記者会見

政府の重要施策としても注目を浴びるデジタル化、その司令塔となるデジタル庁はどんな役割を担うのでしょうか?

2020年11月26日に開催されたデジタル改革関連法案ワーキンググループの資料から、デジタル庁の全体像について明らかになってきました。

デジタル庁とは?

デジタル庁は資料によると以下のとおり説明がされています。

デジタル庁は、デジタル社会の形成に関する司令塔として、強力な総合調整機能(勧告権等)を有する組織とする。
基本方針を策定するなど企画立案、国、地方公共団体、準公共部門等の情報システムを統括・監理し、重要なシステムについては自ら整備する。これにより行政サービスを抜本的に向上する。

デジタル改革関連法案ワーキンググループ作業部会とりまとめ(概要)

新型コロナウイルスへの対応において、国や自治体や社会におけるデジタル化の遅れやデジタル人材の不足、システム連携が不十分なために発生する作業など様々な課題が明らかになりました。

社会全体のデジタル化を進めるために、まずは率先して行政が実践することが重要です。ユーザ目線にたち「役所に行かずとも行政手続きができ」「一度の手続きで完了する」「必要な給付が迅速に行われる」ことを早急に実現を目指するための司令塔として期待されるのがデジタル庁です。

デジタル庁はどんな機能や業務を担うのか?

では、具体的にはデジタル庁はどのような業務をおこなうのでしょうか?

1.国の情報システムの整備・管理の基本方針策定

デジタル庁が担う業務として、国の情報システムの整備・管理の基本方針の策定があります。

政府情報システムの統合・一体化促進し、民間のシステムとの連携を容易に、ユーザーや事業者の利便性向上を図るとしています。

令和2年度で合計8千億円あった国の情報システムに関する予算は、デジタル庁に一括計上し、各省庁に配分する仕組みを目指します。

令和3年度から①デジタル庁システム、②デジタル庁・各府省共同プロジェクト型システムの整備・運用等予算をデジタル庁に段階的に一括計上し、①デジタル庁システムについては自ら整備・運用するとのこと。

2.地方共通のデジタル基盤

次の業務として、全国規模のクラウド移行に向けて、総務省と連携し標準化・共通化に関する総合調整、政府全体の方針の策定と推進を担うほか、補助金の交付されるシステムについて統括・監理を行うことが挙げられています。

これは地方公共団体の情報システムのうち、住民に関する事務に係る情報システムで、相互に連携が行われているシステム(住民基本台帳、地方税など)について、人的・財政的負担の軽減と、サービスの利便性向上を実現するための業務です。

3.マイナンバー制度全般の企画立案および普及

マイナンバー、マイナンバーカード、公的個人認証等のマイナンバー制度全般の企画立案を行います。令和4年度末までに「ほとんどの住民がカードの保有」を目指しているマイナンバー普及に関しては総務省と連携して実施するとのこと。

マイナンバー制度関連システムの構築や地方公共団体の情報化推進を支援するための各種事業を担当している地方公共団体情報システム機構(J-LIS)を、国と地方公共団体が共同で管理する法人へ転換し、デジタル庁と総務省で共管することも明記されています。

4.民間のデジタル化支援/準公共団体のデジタル化支援

改正IT基本法において、国・地方・事業者のデジタル化に向けた役割を規定し、業種を超えた情報システムの相互連携ができるよう標準の整備・普及や行政手続や規制の見直しや合理化等を行い、民間のデジタル化を促進をする業務です。

準公共団体のデジタル化支援においては、生活に密接に関連していることから国民からの期待が高い医療、教育、防災等の準公共部門の情報システムに関する整備方針を関係府省とともに策定・推進し、当該情報システムの整備を統括・監理するほか、緊急的な整備が必要なシステム等については、デジタル庁と各府省が共同で整備を行います。

これらは官民のデータ連携を促進し手続きの効率化はもちろんのこと、様々な民間サービスの開発・提供が進められる上で必要な環境の整備の狙いとしてあるようです。

5.データ利活用のための環境整備と普及

法人番号など法人や個人を一意に特定し識別するID制度や、電子署名、商業登記電子証明書などの、情報とその発信者の真正性などを保証する制度の企画立案を、関係法所管府省と共同で管理し、ユーザー視点で改革と普及を担います。

個人、法人、不動産等の社会の基本的なデータベースであるベース・レジストリの整備を図り、似たような手続きをすることなく一度の手続きで完了することを目指すようです。

6.サイバーセキュリティ

デジタル庁が整備・運用するシステムの検証・監査を実施。デジタル庁が整備・運用するシステムを含めて国の行政機関等のシステムに対するセキュリティ監査等を担うとしています。

7.デジタル人材の確保

デジタル庁を含め他の政府部門においてもデジタル改革を牽引していく人材を確保する業務も担当。民間から100人ほど登用し、500名規模の省庁となるとも報じられています。

デジタル化が促進の肝となるデータの整備、マイナンバーカードや法人番号などの普及、省庁でばらばらのシステムの統合など、デジタル化加速のために必要な業務を幅広く幅広く担うデジタル庁。

政府は来年の通常国会に、デジタル庁新設に向けた必要な法案を提出することにしています。2020年内にデジタル庁創設に向けた基本方針の策定がされる見込みです。

法案など成立したら2021年9月に創設される予定です。

参考:
デジタル改革関連法案ワーキンググループ(第4回)議事次第
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dgov/houan_wg/dai4/gijisidai.html

令和2年12月4日菅内閣総理大臣記者会見
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/statement/2020/1204kaiken.html

Digital Workstyle College 編集部
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