ワークフローシステムと経費精算システムを活用して社内手続きのペーパーレス化

昨今、国内の大手企業や組織が続々と「脱・はんこ」「ペーパーレス化」「テレワーク推進」を表明しています。

あなたの会社では、いかがでしょうか?

「うちの会社でも進めたいけれど、社内の体制変更が大変そうで、どこから手を付けていいかわからない」といった課題を抱える企業も多いのではないかと思います。

その一方で、世間では「ウィズコロナ時代のニューノーマル(新常態)」「新しい生活様式」といった提言が、日を追うごとに強調されていきます。

今回の記事では、働き方の変革に関して、「はんこをやめる」という小さな切り口から踏み込んでいき、具体的な解決策を探っていきます。

「出社」はやめられないのか

当メディアで以前に公開された記事「6割以上が押印のためにやむなく出社!『脱・はんこ』ケーススタディ 」の中で、タイトルにもある通り、テレワーク期間中に6割以上の人が押印のためにやむなく出社を余儀なくされた、というデータをご紹介しました。

また、緊急事態宣言解除後、都心のオフィス街エリアでは7割強まで通勤者が復活していることも明らかになっています。

このことから、日本のオフィス街の中心地においても「出社」はそれほどなくなっていない、テレワークはそれほど定着していない実態が浮かび上がってきます。

参考:緊急事態宣言解除後、「通勤という因習」は復活したのか――ビッグデータで解明 |#SHIFT by ITmediaビジネス
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2006/09/news031.html

テレワークを継続したい

一方、Googleが3,000人を対象に、4月末に実施したリサーチによると、これからの働き方について「テレワークを継続したい」と考えている人の割合が「継続したくない」を大きく上回っていることも明らかになっています。

参考:3000人に聞いた今・これからの働き方:「テレワークを継続したい」が「継続したくない」を大きく上回る|Google Think
https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/articles/interview/covid-19-7/

テレワークとは、都心のほんの一部の大企業やベンチャー企業だけのものなのでしょうか?地方の中小企業にとっては、縁遠いテーマなのでしょうか?

「小さく始めて、大きく育てる」という観点に立てば、むしろ小規模企業ほどスモールスタートを切ることが出来る強みを秘めている、と考えることできます。

Google上の検索数を可視化するツール「Googleトレンド」で「テレワーク 中小企業」という言葉の検索ボリュームを調べてみたところ、過去1年間で一定数、検索している人が存在することが分かります。その中でも特に、緊急事態宣言が発出された4月中旬ごろに大きな山を迎えています。

このことから、「中小企業でテレワークを実現させる方法」を探っている人が一定数存在する動向が伺えます。

[図]Googleトレンド「テレワーク 中小企業」過去1年間の検索ボリュームチャート

地方企業のテレワーク導入事例

地方の中小企業のテレワーク導入事例については、当メディアで過去に公開された記事「地方の製造業にテレワークは可能なのか?でもご紹介しています。
参考:地方の製造業にテレワークは可能なのか?(前編)
https://digitalworkstylecollege.jp/report/0410terelwork/

参考:地方の製造業にテレワークは可能なのか?(後編)
https://digitalworkstylecollege.jp/report/0410terelwork02/

この記事の中では「営業・設計・事務など一部のテレワークの実施」という事例など、「できるところから小さく始める」という観点で参考になる話題を伝えています。

「スモールスタート」という点にスポットを当てれば、「脱・はんこ」「ペーパーレス化」「テレワーク推進」は、決してどこの会社でも全く無理な話ではないはずです。

社内で、どの帳票を電子化したら効率化できるか

「うちの社内でも、はんこをやめたいなぁ」と漠然と考えると、どこから手を付けていいかわからない、という考えに陥ってしまいませんか?

それを回避するために、もっとブレイクダウンして、「社内でどの帳票を電子化したいか?」「どの帳票の承認・決裁を電子化したら業務のスリム化につながると思うか?」と考えてみましょう。

以前の記事『6割以上が押印のためにやむなく出社!「脱・はんこ」ケーススタディ』で述べたように社内で処理数の多い帳票に着目して考えを進めることが重要です。サントリーや東北大、GMOインターネットの社内押印省略事例をケーススタディとしてご紹介しました。

大学なら学内の「稟議書」、サントリーなら「経費精算」など、いずれも、社内で処理数の多い文書の押印の廃止から着手しています。

同じように考えて、まずはあなたの社内でもはんこ承認の場面が多い、あるいは、紙の証憑の数が多いものから電子化していく、と考えてみてはいかがでしょうか。

一気に全部ではなく、「小さく始める」「最終的にどういうスタイルになりたいか目標(形態、時期)を決めて段階的に移行する」ことが肝要です。

電子決裁システムを社内に導入する場合は、無料トライアル期間のあるシステムもありますので、まずはそういった点も着目してみてください。

「稟議書」「報告書」の電子化にはワークフローシステム

社内で「各種申請書」「稟議書」「報告書」の決裁が多く、それらを電子化・ペーパーレス化したい会社には「ワークフローシステム」の導入がおすすめです。

「ワークフローシステム」とは、社内的な各種申請フォームが電子化され、申請者はシステム上で申請し、その後もシステム上で承認・決裁が完結するシステムです。さらに、この一連の流れについてシステム上で進捗確認までできます。

 紙の申請書を社内から探し出して手記入し、それを次の人に回してはんこを押してもらい、また最終決裁者に回してはんこを押してもらう、処理が終わったら、整理してファイリング、といった紙のワークフローの煩雑さを解消し、業務効率化を果たしてくれるシステムです。

ワークフローシステム3選

(1)ジョブカンワークフロー

画像:ジョブカンワークフロー サイトより
https://wf.jobcan.ne.jp/

会社独自の申請書フォームをシステム上で簡単に作成でき、必要項目設定や桁数設定など細かな自社用カスタマイズも可能。初期設定をきちんとしておけば、申請時の記入不備を防ぐことができて、申請から承認までの一連のフローを大幅に効率化できます。また、スマホからの操作にも対応。出張先からでも申請・承認することが可能です。

初期設定、サポート費用は無料、1ユーザあたり月300円、最低利用料金は月5,000円です。また、従業員規模が大きな会社向けにはボリュームディスカウントもあり。導入実績は国内で10,000社以上にも上り、業界最安クラスで利用できるワークフローシステムです。

(2)Create!Webフロー

参考:Create!Webフロー
https://www.createwebflow.jp/about/

「紙の書式の感覚で入力できるシステムがよさそうだ」という会社には、「Create!Webフロー」がおすすめです。

入力画面が、紙のイメージの申請フォームになっていて、初めて使う人でもどこに何を記入すればよいのか迷わず直感的に操作できるデザインとなっていることが特長です。

「いきなりシステム化すると、多くの社員が操作に戸惑って混乱してしまうのではないか」「むしろ入力に時間がかかるのではないか」といった懸念をお持ちの場合は、このように紙の感覚で入力できるシステムに注目してみてはいかがでしょうか。

スマホやタブレット端末からの入力にも対応しています

既に導入した企業では「パート従業員でも簡単に使えるか?」といった視点でこの「Create!Webフロー」に決めた会社もあるようです。

(3)X-point Cloud

画像:X-point Cloud サイトより
https://www.atled.jp/xpoint_cloud/

「X-point Cloud」も、紙のイメージの感覚で入力が可能なシステムです。また、自社独自の申請フォームも「eFormMaker」という機能を使って簡単にカスタマイズ可能。プログラミングの知識がない人でも直感的に操作ができ、総務・経理でカスタマイズが完結する長所があります。

自社用に独自の申請フォームを簡単に作れるというところから、活用場面も多種多様。

休暇申請、残業申請、稟議などの各種届出、発注依頼、検品依頼などの作業申請、採用稟議、新入社員手続きなどの人事関連、回覧、日報、各種報告など日々の業務など、幅広い文書に対応が可能です。

このシステムも、スマホやタブレットからの申請・承認にも対応しています。

本番環境同様の1か月無料トライアル期間があるので「まずはお試しで」という使い方も可能です。

参考:ワークフローシステムのランキング|ITトレンド
https://it-trend.jp/workflow/ranking

経費精算システムだけを導入するという選択肢

稟議書や報告書のフローはそれほど多くないとか、既にペーパーレス化に成功している会社も中にはあるかもしれません。

むしろ経費精算が紙の証憑が多く煩雑で、フローをスリム化したい、という会社では「経費精算システム」の導入がおすすめです。

「経費精算システム」の導入により、従業員による立替交通費や接待費など細々とした経費を一覧して管理することができます。面倒な経費精算業務を電子化することで、紙の書類を扱っていた際の手間を大幅に削減できます。

ただ紙の証憑を電子化するだけではなく、会計ソフトへの仕訳入力と連動したものや、キャッシュレス決済と連動したものも新たに登場しています。

経費精算システム3選

(1)マネーフォワード クラウド経費

画像:マネーフォワードクラウド経費
https://biz.moneyforward.com/expense

マネーフォワードシリーズは、一般家庭の家計簿サービスから、個人事業主の青色申告ソフト、企業の会計ソフトまで、規模の大小を問わずさまざまな立場から気軽に利用開始できるクラウド会計シリーズです。

企業規模も全ての規模に対応しており、参考価格は最低ラインで月額500円から。

まさに、押印省略・ペーパーレス化のスモールスタートを切りたい企業にうってつけのサービスだと言えるでしょう。

経費精算は、基本的に手元にある領収書やレシートをスマホで撮るだけ。OCR入力で電子帳票化され、移動中や出張先のスキマ時間でも、立替経費が発生した時に随時、経費申請を上げることができます。また、電車代やバス代は経路検索機能で自動計算してくれる機能も搭載されています。

申請作業だけではなく、承認もスマホ対応可能です。

「自宅や出先から経費申請したい」というニーズに応えてくれて、リモートワークの推進に寄与してくれそうなサービスです。

なお、マネーフォワードシリーズは「会計」「請求書」「勤怠管理」「マイナンバー管理」「給与」「社会保険」など、バックオフィスに必要な機能を他にも数多く揃えています。まずは「経費」から試してみて、自社にフィットしそうだと判断したら、他のバックオフィス業務もマネーフォワードシリーズで一式揃えることでシームレスにデータを相互連携でき、ますますペーパーレス化・効率化に寄与してくれそうです。

(2)会計 freee

画像:会計freee サイトより
https://www.freee.co.jp/index2.html

「freee」シリーズも、「マネーフォワード」同様、個人事業主の会計から、従業員数の多い企業の会計まで、あらゆる事業規模に対応しています。

基本的な機能はマネーフォワードと似ています。スマホでレシートの写真を撮って申請。承認はネットワークに繋がっていさえすれば、いつでもどこでも可能です。

承認や差し戻しの通知はビジネスチャット「Slack」とも連携できるので、「Slack」を日々の業務でよく使っている企業であれば、freeeのほうが親和性が高そうです。

また、同じシリーズ「人事労務freee」と併用すれば、精算額を給与と一緒に振込み、給与明細に自動で反映することも可能です。

(3)staple

画像:staple(ステイプル)サイトより
https://staple.jp/

NTTコミュニケーションズ株式会社が提供する「staple」は、先述した「マネーフォワード」や「freee」とはまた違った特徴を持っています。

法人向けのプリペイドカードを予め発行し、Stapleのアプリケーションと連携させることで、キャッシュレスでの経費精算が可能になります。もちろん、使った履歴や残高はペーパーレスでリアルタイムに記録。

経費精算の「キャッシュレス×ペーパーレス」を実現した、国内初のサービスです。上長による承認もスマホで完結。

また、そもそも社用プリペイドカードで物品の支払いをするので、「従業員立替」という概念自体がなくなり、今までその振込にかかっていた振込手数料自体もまるごとカットできます。

参考:経費精算システム人気ランキング|ITトレンド
https://it-trend.jp/expense_system/ranking

まとめ

「脱・はんこ」「ペーパーレス化」「テレワーク推進」で社内外のワークフローを見直すと言っても、実にさまざまな選択肢があることをお伝えしました。
まずは自社で、現状において課題を抱えているワークフローを洗い出し、それに合わせたソリューションを選ぶことが肝要です。
また、「小さく始めて、大きく育てる」という視点も、押さえておきたいものです。

Digital Workstyle College 編集部
この記事を書いた人