【2020年】人気の給与明細システム5選を比較

毎月の給与をお知らせする際に、従業員に配布が必須の「給与明細」。これまでは紙の給与明細を作成し、従業員ごとに配布していましたが、給与明細作成のコストや個人情報保護の観点から、最近は紙から電子データへの移行が進んできています。給与明細システムは、従業員それぞれが、必要に応じてサイトにログインし、電子化された給与明細・賞与明細・源泉徴収票などの帳票を閲覧するだけでなく、PDFファイルとして印刷を可能にするシステムです。

給与明細を作成するサービスが数多くありますが、本記事では、人気の給与明細システムを5つピックアップし、その特徴を解説します。

給与明細システムの基本的な機能

給与明細システムは、給与明細の作成・配布を効率化することができるシステムです。給与明細を電子化することによって、明細書の配布もれや封入ミス、紛失・誤送などの個人情報におけるリスクの軽減が可能になるだけでなく、明細書の発送や郵送にかかる業務負荷やコスト削減が可能になります。

そんな給与明細システムには具体的にはどのような機能があるのでしょうか。

以下、給与明細システムに搭載されている基本的な機能を見ていきましょう。

(1)給与明細作成

給与計算ソフトからデータを取り込み、給与明細を作成します。ソフトウェアによって、もともと使っていた給与計算システムからデータを取り込む方法と、連携して一括で給与計算システムから作成できるかが異なります。

給与計算システムと給与明細システムが一体となっていたり、元々使用していたシステムが連携している場合は対応が楽ではありますが、ほとんどのソフトウェアはデータをCSVに加工することで取り込みが可能です。

明細については、フォーマットを自由に配置できるものが多く、社員やアルバイトの職種区分別に明細を作成することができるようになっています。

(2)給与明細の提供

給与明細システムでは、給料日に合わせて、システム上やPCの画面、スマートフォンなどで作成した給与明細を閲覧できる機能があり、必要に応じて印刷ができるようになっているシステムもあります。

紙で出力した場合は、それぞれ間違えないように従業員宛に封入し、遠隔地の場合は送付などの送料もかかる場合も。誤封入や誤配送などのミスも考えられることから、明細をデータで配布できるようになることで、リスクもコストも軽減されるのです。

システムによっては、より多様な方法で提供をしていたり、源泉徴収票や支払調書の提供が可能なものもあります。

(3)給与明細発行通知

給与明細が閲覧できるようになったら、従業員に向けてお知らせする機能です。予約された日時に合わせて通知メールなどを送付することができます。

(4)過去データの閲覧

ある程度の期限を区切って、過去のデータを閲覧ができる機能です。給与明細を印刷しなかった場合や、紛失してしまった場合に、データで残っているため、従業員が必要なときに確認ができます。

給与明細システム比較表

今回の記事では、給与明細システムの中でも人気の高い、以下の5つのツールを紹介いたします。

・S-PAYCIAL with 電子給与明細
・ポケット給与
・ジョブカン 給与明細
・Pay-Look
・SmartHR

給与明細システムの必要機能について、比較表を作成しました。

 S-PAYCIAL with 電子給与明細ポケット給与ジョブカン給与計算Pay-LookSmartHR
給与明細作成・給与明細
・支払調書
・源泉徴収票
・賞与明細
・給与明細
・源泉徴収票
・賞与明細
・給与明細
・源泉徴収票
・賞与明細
・給与明細
・源泉徴収票
・賞与明細
・給与明細
・源泉徴収票
・賞与明細
給与明細提供WEB上で配布WEB上で配布WEB上で配布WEB上で配布WEB上で配布
・PC
・スマートフォン
・タブレット
・携帯電話
・PC
・スマートフォン
・タブレット
・携帯電話
・オプションでPDF添付
・管理者による一括印刷も可能
・PC
・スマートフォン
・PC
・スマートフォン
・PC
・スマートフォン
給与明細発行通知メール通知メール通知メール通知なしメール通知
過去データの閲覧-2年間-期限なし-
給与計算機能なしなしあり
勤怠管理や労務管理との連携で給与計算から給与明細作成
・支払まで自動化
なしなし
他システムとの連携CSV形式のデータ出力可能なシステム(ソフトウェア)に対応可能給与システムから出力されたCSVデータを連携可能ジョブカンシリーズとの連携のほか、CSVデータを連携可能CSV形式のデータ出力可能なシステムチャットツールや他社人事労務サービスとの連携可能
導入企業・株式会社 ほくやく
・竹山ホールディングス
・溝口労務サポートオフィスなど
株式会社カドリールニシダなど・株式会社WACUL
・リードブレーン株式会社など
外資系システム開発会社など・遠鉄グループ
・メルカリ
・DMM.comなど

ここに示した機能はあくまで概要であり、それぞれのシステムのプランによって機能が異なる場合があります。

いずれも人気のシステムなだけあって、給与明細に必要と思われる機能を網羅できるように設計されているのがポイントです。

それぞれのシステムの契約内容によって、使える機能が異なります。詳しくは各社のWEBサイトをご確認ください。

 S-PAYCIAL with 電子給与明細

画像:S-PAYCIAL with 電子給与明細サイトより (https://s-paycial.shinwart.co.jp/hr/service/webps/

S-PAYCIAL with 電子給与明細の主な機能や特徴

S-PAYCIAL with 電子給与明細は、鈴与シンワートが提供する人事・給与・就業業務のビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO) サービスのうち、給与明細の発行に特化したシステム。給与明細・賞与明細・源泉徴収票を、パソコンやスマートフォンなどから、いつでもどこでも閲覧できるサービスです。

給与計算の仕組みはありませんが、他社ソフトからCSVでダウンロードしたデータを元に給与明細を作成できます。

システムだけなく、アウトソーシングで給与計算や勤怠管理などをおこなったり、社労士による社会保険業務などを請け負う人的なサービスも提供。アウトソーシングとシステムと組み合わせることで、労務管理系の業務を効率化することが可能です。

S-PAYCIAL with 電子給与明細のプランと価格

トライアルあり 1ヶ月無料
無料プランなし(無料オプションはあり)
有料プラン導入コスト 要見積もり
https://form.k3r.jp/ssc_bps_sales/contact2/
発行コスト30円/1名~
https://s-paycial.shinwart.co.jp/hr/service/webps/

参考:S-PAYCIAL with 電子給与明細公式サイト 料金プラン (https://s-paycial.shinwart.co.jp/hr/service/webps/

S-PAYCIAL with 電子給与明細は発行部数によって料金が決まる従量制です。社員数が多いほどランニングコストがかかる仕組みとなっています。導入コストについては要問い合わせです。

S-PAYCIAL with 電子給与明細 運営会社

運営会社鈴与シンワート株式会社
設立1947年(昭和22年)5月29日
住所東京都港区芝4-1-23 三田NNビル22階
従業員数703名  ※連結:2020年3月31日現在

ポケット給与

画像:ポケット給与サイトより (http://www.ics-solutions.co.jp/contents/c-solution/s-07.html

ポケット給与の主な機能や特徴

ポケット給与は、ICS会計、管理会計、経費精算ワークフローなどを提供する株式会社ICSソリューションズが提供する給与明細ソフト。すでに導入済みの給与システムから出力された明細データをもとに、携帯電話・スマートフォン・パソコンを持つ従業員へ明細配信を可能にするシステムです。

レクチャーなどの必要のないわかりやすい操作性と、テンプレートの他にオリジナル帳票も作成できる柔軟性も備えています。

ポケット給与のプランと価格

トライアルなし 
無料プランなし
有料プラン契約は年単位
・初期費用
・利用環境に合わせた月額利用料金(30円~/1ユーザー)については要問い合わせ
http://www.ics-solutions.co.jp/contents/x-privacy/mf-catalog-os.html

参考:ポケット給与公式サイト 料金プラン (http://www.ics-solutions.co.jp/contents/c-contact/index.html

ポケット給与は、年単位の契約で、企業の規模や人数によって初期費用と月額利用料がかわる料金体系です。トライアルや無料プランはなく、実際にどのくらいの料金がかかるかは問い合わせの後、見積もりが必要となります。

ポケット給与 運営会社

運営会社株式会社ICSソリューションズ
設立2009年12月8日
住所〒541-0053大阪市中央区本町4-6-7 本町スクウェアビル7F
従業員数8名 ※2020年5月現在

ジョブカン給与計算

画像:ジョブカン給与計算サイトより (https://payroll.jobcan.ne.jp/

ジョブカン給与計算の主な機能や特徴

人事・労務・経理に関するシステムを組み合わせて利用できる「ジョブカン」シリーズの給与計算ソフト。

ジョブカン「勤怠管理」と「労務管理」から取得したデータより、給与金額を計算し、給与明細を発行するまでの流れを自動化できます。

シンプルで使いやすいインターフェースで、設定も簡単です。無料トライアルも用意しており、他のシステムと比べて使用料が安価なのもポイントといえます。

ジョブカン給与計算のプランと価格

トライアル30日間無料体験あり 
無料プランあり 5名まで・機能制限あり
有料プランジョブカン給与計算 
400円/1ユーザー大規模(500名目安)の企業は別途見積もり
ジョブカンシリーズ導入社は割引あり(別途問い合わせ)
https://jobcan-payroll.zendesk.com/hc/ja/requests/new
※月額最低利用料金は2,000円
※オプションで初期設定プラン 18万円~ 要問い合わせ

参考:ジョブカン給与計算公式サイト 料金プラン (https://payroll.jobcan.ne.jp/plan/

ジョブカン給与計算は、従業員人数によって金額が決まる従量制です。初期費用・サポート費用・月額固定費は一切かからないという、導入しやすい料金となっています。

有料プランの月額最低利用料金は2,000円と決まっていますので、人数が少ない場合は、最低料金を上回るように機能を組み合わせて使いましょう。

勤怠管理などのジョブカン他サービス、1ユーザあたり月額料金割引(金額は要問い合わせ)もあり、ジョブカンシリーズでそろえることで、お得に利用できます。

30日無料トライアルのほか、5名までの利用人数と機能制限がありつつも無料プランも提供していますので、まずはこちらから試してみても良いのではないでしょうか。

ジョブカン給与計算運営会社

運営会社株式会社Donuts(英文名 Donuts Co. Ltd.)
設立2007年2月5日
住所〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-2-1 小田急サザンタワー8F
従業員数300名(正・契約社員)

Pay-Look

画像:Pay-Lookサイトより (https://www.e-brain.ne.jp/service/consultation/paylook/

Pay-Lookの主な機能や特徴

Pay-Lookは、人事労務に関するコンサルティングや給与計算代行をおこなう株式会社ブレインコンサルティングオフィスが開発したシステム。

給与のCSVデータをPay-Lookにアップすることで、指定した日時に顧問先の従業員がPCまたはスマホで自分の明細をみられるようにするクラウドのWeb給与明細システムです。

自ら社労士事務所をもち、さらに日本最大の社会保険労務士ネットワーク(PSR)を主宰する企業が手がけたこともあって、給与計算をになう社労士事務所が多く導入しています。

Pay-Lookのプランと価格

トライアルなし
デモについては要問い合わせ
無料プランなし
有料プラン要問い合わせ
https://secure-link.jp/wf/?c=wf03872758

参考:Pay-Look公式サイト (https://www.e-brain.ne.jp/service/consultation/paylook/

Pay-Lookの導入については
・担当社労士の事務所に導入
・企業に導入

いずれかの方法があり、開発企業である株式会社ブレインコンサルティングオフィスが主催する、日本最大の社会保険労務士ネットワーク(PSR)の正会員限定の導入特典があります。料金などは問い合わせが必要です。

Pay-Look運営会社

運営会社株式会社ブレインコンサルティングオフィス
設立平成12年
住所〒 101-0051 東京都千代田区神田神保町1丁目26番地 アイピー第2ビル 2階
従業員数25名

SmartHR

画像:SmartHRサイトより (https://smarthr.jp/

SmartHRの主な機能や特徴

Smart HR(スマートエイチアール)は、株式会社SmartHRが提供するクラウド型の人事労務管理システムです。給与明細作成機能は、労務管理機能の一環として提供されています。

SmartHRには給与計算機能はありません。他社ソフトなどで給与計算された結果をCSVデータで取り込むことによって給与明細書が生成される仕組みとなっています。

Excelや給与計算ソフトから出力した計算結果(CSVファイル)をSmartHRに取り込み、給与明細・賞与明細を従業員に配布可能です。マネーフォワード クラウド給与データ(https://biz.moneyforward.com/payroll)であれば、CSVに変換しなくても直接SmartHRに取り込むこともできます。

作成した給与明細は、公開日時を予約し、公開と同時に従業員向けのメールアドレスなどに通知することが可能です。

smart HRのプランと価格

トライアルあり 15日間(スモールプランのみ)人数制限なし
無料プランあり 30名まで(カスタマーサポートなし)
有料プランスモールプラン:600円 × 人数/月(社員名簿機能や多言語対応なし)スタンダードプラン:850円 × 人数/月プロフェッショナルプラン:要問い合わせ

参考:SmartHR公式サイト 料金プラン (https://smarthr.jp/pricing/

smart HRのプランは無料プランと有料プランが3タイプ。全部で4つの料金プランとなっています。Web給与明細やペーパレス年末調整など、給与明細作成に必要なプランはスモールプランから利用可能です。

社員の人数によって料金が変更する従量課金制をとっており、30名までが無料プラン(スモールプランの機能を無料で利用可能)の対象です。

小規模の企業では、代表者が人事労務管理を手作業でおこなっている場合も多いため、Web給与明細も含む必要最小限の機能を備えた¥0プランを、日数の制限なく使用できるのはとても助かるのではないでしょうか。

smart HR運営会社

運営会社株式会社SmartHR
設立2013年1月23日
住所〒106-6239東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木グランドタワー 39F
従業員数100名

まとめ

給与明細システムは、給与明細の作成に特化したものと、労務管理や給与計算機能など、給与にまつわる機能を包括したものとに別れます。

ほとんどのシステムはCSVデータの取り込みに対応していますので、すでに導入済みのシステムと組み合わせることで、給与明細の発行を効率化することが可能です。

読み込み用のデータの加工や取り込みについての手間を省きたいということであれば、給与明細作成システムと連携できるシステムを一緒に導入することで、より業務をスムーズに進めることができます。

これから、テレワークをはじめとした多様な就業形態が拡大する状況において、給与明細を紙で配付するということはますます難しくなります。個人情報保護のためにも、個人向けにデータで配布する給与明細システムの導入は必須といえるでしょう。

Digital Workstyle College 編集部
この記事を書いた人